シギリージャ・その1

このたびの地震により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

まだまだ不安な日々が続いていると思います。
そしてこの酷暑の中の災害ということで、言葉もありません。
皆様やご家族の安全と、一日も早く平穏な日常が戻ることを深くお祈り申し上げます。

こうして好きな趣味に向きあえる時間があることは、決して当たり前ではなく本当にありがたいことだと実感します。普段通りに過ごせる日常は、かけがえのないものだと改めて気づかされます。
毎日を大切に過ごしたいですね。

みなさま暑い日も続きますがいかがお過ごしでしょうか。
普段も色々毎日の時間を調整しながら動いておりますが
夏休みはまた、お昼の準備とか、夏期講習の送迎調整とか、学校イベントの対応とか、またいろいろありますね!
役割があるというのはありがたいことです。
8.15は昨年に引き続き、伊勢崎駅前のイベントにお声かけいただきました。
今回は少し音源も使う予定なのですが、懐かしの「音楽CD」とやらを製作してみました。
そして、やはり勉強のモチベーションにはステーショナリーやアイテムが重要ということですが、やっぱり計算機はcasioだよね…ということで。(古くなりすぎて、0か8か認識できない状態であったため新調。)

シギリージャのこと

管理人のどうてもよき前置きを飛ばすためのインデックスですが、
来月から(一応・多分)テーマで取り上げてみようと思っておりますシギリージャについて、例により事前に少し触れておこうという試みです。

シギリージャはご案内のとおり、とても重く、深い悲しみを表現するフラメンコの代表的な曲種(パロ)です。
12拍子を基調としつつ変則的な拍子感を持つ独自のリズムと、死や運命を嘆く張り詰めた空気感が特徴です。

シギリージャを合わせるとき、スペイン人の歌い手さんが度々言っていたワードがスペイン語の「ケヒオ(quejido)」ですね!

これは、嘆く、うめくという意味の動詞「quejar」の名詞形で、悲しみや痛みから出る「うめき声」「嘆き」「うなり声」を意味する言葉です。
歌い手さん(カンテさん)が発する魂を絞り出すような独特の「叫び声」や「こぶし」を指して使われますが、「あい~」とか、本当に泣きそうな叫びですよね。

というわけで、踊り手さんも、そういう背景を意識しながら、しっかりペソ(peso:重さ)をもって、1つ1つのマルカールを大切に踊ることになるかと思います。(言うは易く行うは難し!)

シギリージャのコンパス

シギリージャについて、先ほど「12拍子を基調としつつ変則的な拍子感を持つ独自のリズム」と記載しましたが、コンパスの解説は私の尊敬するお師匠・さおり先生とてるお社長の運営されていらっしゃるイベリアさまのホームページにとてもわかりやすく記載されておりますので、ご参照ください!

カンテホンドにおけるシギリージャの本来のコンパスの考え方は、5拍子の強いアクセントを持つリズムである。特色としては、5拍の内、3拍目と4拍目が他の拍よりやや長いリズムとされている。
舞踊をともなう場合は、以下のように1拍・2拍・5拍を2拍子とし、3拍・4拍目を3拍子とし、1コンパスを合計12拍としている。 (イベリアさんのホームページより引用)

上記はイベリアさんのホームページに記載がありますが、アセントが赤のとおり5か所あります。
ここで、「円のコンパスは時計の8をアクセントとしてスタートする」とありますが、これは、ブレリアと比較してコンパスを置いてみると理解できると思います!

ブレリアは、「12・3・6・8・10」にアセントがありますが、この「8」のところに、シギリージャの「1」を持ってくると、アセントのある位置はそのままで、シギリージャの変則5拍子になる、ということです。

なので、基本的なアセントの構造は一緒なんだけど、はじまる場所が違うっていう感じですね!

シギリージャの構成と歌振り(レトラ)

今回予定している構成はこんな感じです!

  • サリーダ
  • 1レトラ
  • ファルセータ
  • エスコビージャ
  • 2レトラ
  • エスコビージャ
  • マチョ

そしてシギリージャの歌振りですが、シギリージャのレトラ・マチョなどの歌詞についてはまた違う記事で記載させていただくとして(エネルギー切れ)、歌振りのことについて少し記載しておきます。

シギリージャもタラントと同じで、歌い手さんによって伸ばし方など長さが違うので、歌い手さん・ギターさんをよく聞いて、レマーテを入れるタイプの曲です。

レトラ部分は「上の句」と「下の句」に分かれています。
1つめのレトラを例示するとこんなカンジで、歌い手さんに合わせてコンテスタシオン(レマーテ)を入れます。
歌い手さんの終わったところを聞きつつ、合いの手を入れるカンジです。

下のレトラもこのとおりの長さで歌われないときもあるのですが、この長さで説明をすると、1から6コンパスまでが「上の句で、7コンパス目が上の句と下の句の間のレマーテです。

そして8から14コンパスまでが「下の句」になります。上の句の5,6コンパス目と、下の句の13、14コンパス目が、エストリビージョ(estribillo/繰り返し)だとわかると思います!

コンパスレトラ
Ay
(Rematar/レマーテ/contestación/コンテスタシオン)
Ay Yo no tengo una puerta
Adone llamar
Yo no tengo Yo no tengo una puerta
Adone llamar
(Rematar/レマーテ/contestación/コンテスタシオン)
Solo tenía
(Rematar/レマーテ/contestación/コンテスタシオン)
10Solo tenía
11Tenía la tuya
12La encuentro cerrá
13Yo no tengo Yo no tengo una puerta
14Adone llamar

ああ。私には、たたく扉が一つもない。訪ねて行ける家がない。
ただ一つだけあった。それは君の扉だった。だが、その扉も閉ざされていた。だから私は、もう訪ねる場所がない。

ものすごくシギリージャらしいレトラで、「扉」は実際のドアではなく、「頼れる人・愛する人・帰る場所・心のよりどころ」などを意味しています。
なお、cerrá は cerrada(閉ざされた)のアンダルシア方言の発音です。

もう1つ、歌を挙げてみます!

コンパスレトラ
Ay
(Rematar/レマーテ/contestación/コンテスタシオン)
Ay como sabe flamenca
yo a ti te quiero
como sabe como sabe flmeca
yo a ti te quiero
(Rematar/レマーテ/contestación/コンテスタシオン)
Tiene la culpa
(Rematar/レマーテ/contestación/コンテスタシオン)
10Tiene la culpa
11el color de tus ojos
12que lo tiene negro
13como sabe como sabe flmeca
14yo a ti te quiero

どうして君は、フラメンカよ、私が君を愛していることを知っているのだろう。
どうして分かるんだ、フラメンカよ、私が君を愛していることを。
その理由は、君の瞳の色にある。君の瞳は黒く、すべてを見抜いてしまうからだ。

そして、3コンパス目ですが、これはよく、1コンパスの長さではなく2コンパス使って歌われることもあると思います。
そうなると、上の句を「6コンパス分!」と決めて振り付けをつくっていると足りなくなっちゃう…ということになるので、やっぱり、振り付けというのは「これ」と決めて覚えるというより、コンパスをフエラしないように、歌い手さん・ギターさんを聞きながら、コンパスを捉えて踊る、というのがよい気がします!