フラメンコの構成・アレグリアス

フラメンコの構成とは

バイレフラメンコ(カンテソロやギターソロではなく、踊りが伴うフラメンコ)の場合に、1曲を構成しているパーツをどのような順番で行うか、ということです。
例えばサリーダ(出だし)の後にジャマーダ(合図)を入れるとレトラ(歌)が来ますが、レトラの後にファルセータ(ギターの部分)を入れてほしいのかといったことはあらかじめのリハでバックアーティストにお伝えしておくといいのかもしれません。

リハなしの場合もありますが、そのときはファルセータを弾いてくれたらファルセータ振りを踊り手がすればいいだけのお話ですが、これは何回も本番を重ねていないとちょっとドキドキしちゃいますので、初めは少なくとも本番前に1回はギター、カンテさんと合わせの時間をつくり、構成をお伝えしておくといいかなと思います。

アレグリアスの構成・よくあるカタチ

ヌメロとしても人気のアレグリアスですが、よくお目にかかる構成はこんな感じかと思います。

1 サリーダ
(Salida)
Salir(出る)の名詞で、「出発」とか「出ること」という意味です。曲の始まり、出だしの部分。
(2) ジャマーダ
(llamada)
Llamar(呼ぶ)の名詞で「呼ぶこと」という意味で、「歌を呼ぶ」ということ。構成をお伝えするときは、わざわざジャマーダしますとは言いません。ジャマーダしないと、歌が来ないので。
3 プリメラ・レトラ
(Primera letra)
1つめ(primera)の歌(letra)です。歌に合わせて踊る部分で、「歌振り」と言ったりします。
4 ファルセータ
(Falseta)
ギターの独奏部分です。歌い手さんは歌いません。ファルセータの長さや雰囲気は、ギターさんによって全く異なります。
(5) ジャマーダ(llamada) (2)と同じ
6 セグンダ・レトラ
(Segunda letra)
2つめ(segunda)の歌(letra)です。歌は1つの場合もあります(踊り手の自由に変えられます)。
7 エスコビージャ
(Escobilla)
足の部分です。「ほうき」の意味なんですよね。なんで足のところをエスコビージャって言うのか、パコさんに聞いてみよう。ここで一旦、シエレ(cierre)=締めます。
8 シレンシオ
(silencio)
「静寂」という意味です。アレグリアスは基本的に明るい曲調なのですが、この部分はマイナー調でリズムも少しゆっくりになります。足をガタガタしたり、歌もないので、静かな部分です。
9 カステジャーノ
(castellano)
スペインのCastilla(カスティージャ)の、という意味です。カスティージャ地方のことなんだろうけど、なぜこの部分をそういう風に呼ぶか私は知りません。
10 エスコビージャ
(Escobilla)
メインとなるエスコビージャです。ゆっくり短いのを一旦シエレして、仕切り直して長くて早いのをしたり、バリエーションは様々です。
正規のコンパスは「1」から始まります。エスコビージャやジャマーダもだから「1」からです。でも、後半の「ブレリア」は12から始めるため、途中で「カンビオ(cambio)」(「変える」という意味)が必要になります。
11 スビーダ
(subida)
Subir(登る、上がる)の名詞で「上昇」とか「昇ること」という意味です。コントラティエンポ(裏打ち)の足で、スピードとか靴音の音量を上げて盛り上げていく部分です。スピードが上がるからなのか、たまーに間違って「スピーダ」って言っている人がいるのですが、もとの動詞を考えるとsubirだから「スビーダ」です。
(12) ジャマーダ(llamada) 最後の「ブレリア」の歌を呼ぶためにジャマーダ(合図)をします。
13 ブレリア・デ・カイ
(Buleria de Cadiz)
「カディスのブレリア」という意味です。アレグリアスは、本体部分のレトラの後に、カディスのブレリアをもってきて終わることが多いです。ブレリアは歌が1つのときもあれば、2つ、3つと踊るときもあります。

アレグリアスの構成・こういうのもアリ

〇順番を変えてみる

サリーダ→プリメラレトラ(1歌)→セグンダレトラ(2歌)→ファルセータ→スビーダでシエレ(〆る)→シレンシオ→エスコビージャ→ブレリア

よく私が踊るパターンです。1歌・2歌と終わったあとにファルセータを入れるのが好きなので。この場合、プリメラレトラの最後、歌に被る感じでジャマーダを入れて2歌を呼ぶことをよくします。いったん1歌が終わったあとだと、2歌を呼ぶまでにちょっとしたエスコビージャとか、ファルセータがないとジャマーダだけ独立しちゃう感じになっちゃうので。

〇始まりを変えてみる

カンテリブレ→サリーダ→プリメラレトラ(1歌)… 以下同文。

これも私が好きなパターンですが、初めにカンテさんのリブレを入れてもらうというもの。
「リブレ」というのはスペイン語で「自由な」という意味で、コンパスに合わせて歌うのではなく、歌い手さんの自由に歌ってもらうということです。

アレグリアスのリブレって歌い手さんによって持っているレトラも雰囲気も全然違うので、毎回これを楽しみにしているのでリブレを入れてもらいます。
リブレが終わるころにバイレの方がパルマなどでテンポ出しをします。歌い手さんにそのままテンポ出ししてもらうこともあるけど、そうなるとけっこう速くなっちゃうことが多いので、要注意です。

フラメンコってこういうちょっとした彩・変化を添えることができるので、何回やってみても新たな発見がありますねー!

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